「冬の間は何してるの?」 加藤克典
2012年02月20日
皆様からよく頂くご質問の中に、「冬の間は何してるの?」というものがあります。
夏の間の土日だけどこからともなく現れ、ドッカンドッカンやってまたどこかへ消えていく。
こんなことしているものですから、当然このようなご質問を頂くわけです。
ひと言でお答えすれば、「製造している」です。
弊社ホームページの花火師紹介のページでご紹介しているような内容のことは、ほぼ秋~春の間に行っています。
同時に頂くことの多い決まったご質問がありますので、回答をしながらご紹介したいと思います。
「怖くないの?」―怖いです。
「寒くないの?」―寒いです。
「夏に売り上げが集中して大変じゃないの?」―それぞれだと思います。
「夏に働いて冬遊ぶなんて、キリギリスと反対だね」―うまいこと言ったつもりかもしれませんが、冬も働いています。もちろん夏の方が忙しいですけどね。
総括しますと、皆さんと同じということですね。
火薬は大変危険なものですので、とても怖いです。冬場の作業は、やはり寒いです。
違うところは、職業として火薬を取り扱わなければならないので、事故を起こさないようにするための知識があることです。
製造をするにも研究開発をするにも、まずは安全を確保してから。
ですので、火花の発生を避けるために工室に暖房が無いなどということになります。
事故を注意しながら製造をしている冬季。
この時間は、夏の土日のドッカンドッカンからは想像もつかないほど地味な日々を過ごしています。暖房もないので、「寒い」が枕詞のようになっています(笑)
ただ、この時期があるから夏の感動も生まれるのだと思います。
実は花火師たちも夏が待ち遠しかったりします。発表会を待つような気分に近いでしょうか。
今年の夏も、どこかでお目にかかれることを楽しみにしています。