脂肪のおそろしさ 加藤克典
2016年06月01日
今年も夏が近づいてきました。
僕たち花火職人は、「夏」と聞いて、「海だー!」とか「バーベキューだー!」とか思いません。
「さぁ、繁忙期だー!仕事だー!!」です。
いや、「海だー!」はあるかも知れません。
そこは港、コンクリートの埋め立て地、海上の台船、波打つ岩場…。日陰のない直射日光と、アスファルトや鉄板の照り返し。「海だー!水分補給に気を付けろー!!」という感じです。
話は急展開しますが、最近ダイエットをしています。
地元に帰ってきてから6年。ごはんがうますぎて食べることの楽しさに目覚めてしまい、15kgくらい増えました。あまり気にしていないフリをしていましたが、大問題が発生。睡眠時無呼吸症候群になりました。喉に脂肪がついて、気道が詰まるのです。
これ、本気で身の危険を感じます。
まず、本人よりも先に、身近な人が危険を感じ始めます。
寝ながら息が止まっていますから。
次に、日中ボーっとすることが多くなります。
本人は、無呼吸症候群との因果関係に気が付いていませんので、「30歳過ぎたら無理はできんわ。ははは。」とか言ってます。
さらに症状が進むと(つまり太ると)、夜中に苦しくて目が覚めるようになります。仰向けで寝ると喉が詰まるので、横向きにしか寝れなくなります。また、自分のいびきでも目が覚めます。睡眠が辛くなってきます。
自身で身の危険を感じるのはこのあたりからです。車の運転を15分くらいすると、必ず眠くなります。根性でどうにかなるレベルではありません。高速道路の運転など、一人チキンレースです。笑えません。
そこで意を決してダイエットを始めました。
最初は筋トレを始めました。
筋トレしたこと、ありますか?
これ、面白いほど効果が出ます。見る見るうちに体が大きくなります。胸とか太ももとか、どんどん逞しくなります。
実は、ダイエット目的以外にも、力がつくことも楽しみにしていました。鏡を見ながら、「これ、結構力ついてるんじゃない?」と思っていました。
そこで迎えた春の打上げ現場。僕の頭の中では、尺玉の筒をひょいひょい持ち上げる自分がいました。
ところが現実の自分は、持ち上げた筒に振り回される始末。そして、会社の先輩に気遣ってもらい、比較的楽な仕事を回してもらう始末。
気がつきました。筋トレでついた筋肉は見た目だけ。
即日、筋トレはやめました。
それ以来、頭の中ではうすうす気がついていたことですが、食べることを控えるようにしました。
これほど苦しいことはなかなかありませんが、ダイエットには効きます。
そしてもうひとつ気がつきます。
日中ボーっとしていたのは、30歳を過ぎたからではなく、睡眠時無呼吸症候群の影響だったのです。
「20代の頃は、夜更かししても平気だったのになぁ。」と思っていましたが、痩せたら夜更かしくらい全然平気です。車を運転しても眠くなりません。
なんと素晴らしきかな痩せボディ!
さぁ、今年の夏は久しぶりにTシャツを着て海(辺の埋立地)に行くかな!