花火師コラム

劇的な変化はゆっくり進む 加藤克典

2015年10月12日花火師コラム

南雲郁美さんよりご提供 土浦全国花火競技大会拡大

南雲郁美さんよりご提供 土浦全国花火競技大会

宮腰邦康さんよりご提供 蒲郡まつり納涼花火大会拡大

宮腰邦康さんよりご提供 蒲郡まつり納涼花火大会

菅野斗施雄さんよりご提供 蒲郡まつり納涼花火大会拡大

菅野斗施雄さんよりご提供 蒲郡まつり納涼花火大会

花火師コラムを大変ご無沙汰してしまいました。
お楽しみにして頂いている皆様、大変申し訳ございませんでした。

気がつけばもう10月中旬。弊社では祭礼シーズンも終盤を迎え、打上花火の製造が本格的に始まろうとしているところです。

さてさて、自分自身がこの業界に入り、もう6年目が終わろうとしています。

「劇的な変化はゆっくり進む」だったか、正確には覚えていませんが、そのような言葉を聞いたことがあります。花火業界もまさにその通りで、日々の中で気づくのはなかなか難しいことも、6年前を思うとだいぶ変わっていたりします。

花火玉の品質で言えば、何と言っても星のレベルアップではないでしょうか。6年前の自分が現在流行中の変化星を見たら、間違いなくぶったまげます。基本的な牡丹星も業界全体で年々濃く、明るくなっているように感じます。

もうひとつ、花火業界は従来からの参加者以外の力で大きく変わろうとしているのではないかということも感じています。
6年前には考えもしなかった形態の花火大会やショーが生まれ、花火の主催者さんもこれまでになかったような方々で構成されていたりします。
また、花火業界が苦手だった、花火玉の製造以外のソフトコンテンツも新たな参加者の手によって様々な形で登場しています。

その仕組みは従来の方法に慣れた自分たちには斬新で、思いもよらないものだったりします。また、自分たちから見ても魅力的なコンテンツに感じます。
たぶんそれらのアイデアは、自分たちが星の研究開発をしたりしている間に練られているのだと思います。

逆に、美しい星を使用して製造された花火を打上げた時の歓声は、そうでないものよりも遥かに大きく、その製造は今のところ自分たちにしかできません。

従来からの花火業者である自分たちはどうすればよいのか、自ずと選択肢はいくつかに限られてくるのでしょうが、・・・それでも悩みます。

次の6年後はどのようになっているのでしょう。
悩んでパンクしそうなので、今シーズン皆様から頂いた弊社の花火写真を観て気分を和ませましょう。

それでは、今オフシーズンも花火師コラムをお楽しみに!

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