花火師コラム

花火は高いか?安いか? 泉 宏樹

2014年06月03日花火師コラム


まだまだ短い花火師人生の中でみなさんからよく耳にしたのは

「花火って高いでしょ?1発何万円とか?」というような声です
なので僕はみんなが”打ち上げ花火”は”高そう”という印象をなんとなく持っているように感じます。

今やコンビニでも買える身近な手持ち花火とは違いドッカーンと大きく開くから”なんか高そう~”につながるのかなぁ
あと、手持ち花火のように値札を見て買うようなものじゃないからただただピンと来ないのかもしれません


実際には1発いくら  と言えるものではなく大きさ、地域、花火屋によって全然違うのです。
なので、花火が高いか?安いか?というのは簡単に答えが出せるものではないと思う。





そして、こっからは完全に僕の主観的な話。
花火に限らず、そのものが高いか安いかは値段そのものの数字ではなく
その値段に見合った満足感が得れるかどうかだと思う。

これから花火シーズンに入ると花火大会情報の専門雑誌が売り出される。
その中にでかでかと書いてあるのが”打ち上げ玉数”だ。
200発の花火大会より1万発の花火大会の方が絶対すごそうやし期待も膨らむ。
でも実際、1万発と謳っている花火大会より200発の花火大会の方が満足して帰れるケースも十分ありえると思う。
なぜならそこに肝心な”質”の情報が抜け落ちてるからだ(・・・と僕は思う。少しは小さい文字で書いてるとはおもうが)
あと、玉の大きさ。最大号数などは書いているがメインで上がる玉の大きさや、どういう花火を一発と換算するかも大会ごとで様々。夜空でドカーンと開くものでなくても光を放って上空に打ち上がったものすべてをカウントする場合もある。


期待を膨らませるだけ膨らませて十分な満足感が得られない大会ではダメだと思う。

この夏、加藤煙火が関わる花火大会の予算は小さいものから大きなものまで様々で、
その中のほんの一部ではあるが演出などで関わらしていただける大会もある。

その一つ一つで予算や玉数に関わらず出来るだけたくさんの人に満足してもらえるような花火を見せれるよう、全力を尽くしたいと思います。

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