小説家・伊坂幸太郎が好きです 泉 宏樹
2016年02月17日
たまに小説を読みます
読書家というわけではなく
小説を読む事が趣味です。という訳でもない
自分がしっくりくる表現をするとしたら
(めんどくさくてすみません)
伊坂幸太郎さんが書く文章を読む事が好き
なぜ、そんなめんどくさい書き方をしたかというと
特定の著者の小説が好き となると
その著者の小説でよく書かれるジャンルやストーリー展開が好みなのだな
と思われてしまいそうだと思ったからです
もちろんストーリーも好みですが
僕が好きだなと思うところは
どちらかというとストーリー展開には直接関わってこないようなところの言葉や登場人物同士の会話だ。
そういったさりげないところに目をとられる
そして読み返す
その本自体を読み返す事もあるにはあるけど
それよりも
それぞれの本の中の自分のお気に入りの箇所をピンポイントで何度も何度もしつこく読み返す。
で、
1人
やっぱりいいな~ ふむふむ
やっぱりこの登場人物好きやな~
やっぱりここは考えさせられるな~
などと感じながら、
もしかしたら、にやついていたりするかもしれないし
ひとつ大人の階段を登った気になったりしているような気がする
そこで、
最近、特にきりがないほど読み返している文章があるので紹介したいと思います。(小説ではありません)
”僕の書いているフィクションには、「こうやって生きなさい」というようなメッセージはない。「○○を伝えたくて書きました」と言い切れるテーマもない。
ただ、そうは言っても、「暇つぶしに読んで、はい、おしまい」では寂しい。そういうものではありませんように、と祈るような気持ちも実はある。
漠然とした隕石のようなものが読者に落ちてほしい、といつだって願っている。”
伊坂幸太郎(2015). 3652 伊坂幸太郎エッセイ集 新潮文庫
紹介した文章はもちろんエッセイのほんの一部分であって、その前後も読んでもらえたらもっと意味合いも深まるのになという気持ちもありますが・・・・
何かを生み出して、それをまだ見ぬ誰かに届ける
という意味では
作家と読者の関係は花火屋と観客の関係と似ているんじゃないかな?と思ったので
自分がやっている仕事と重ねて考えてみる
そうした時に
今回、文章で紹介したような気持ちっていいなと思った。
僕も漠然とした何かを花火でお客さんに感じてもらいたいと願っている。
そう願いながら仕事に励もうと思いました。